娘が入院しました -KK Women’s and Children’s Hospital-

我が家には8歳の息子(P3)と6歳の娘(P1)がおり、下の娘がKKHに入院しましたので、その顛末を記録として書いておこうと思います。

娘の軽い咳が1週間弱とやや長い期間続いていました。それでも咳き込むような感じでも、頻繁に咳が出る事も無かったので家で様子見。発熱も無く、それほど気にはしてませんでした。

水曜日

Kによると夕方、近所のモールで買い物と夕食を食べるも食欲がイマイチだったそう。帰宅後様子を見てみるとベッドでゴロゴロしてやっぱり元気30%位。熱も38.5℃あり。

木曜日

咳の頻度が増え、やや深い咳をするように。39.5℃の発熱があり学校を休みました。パナドール服用、10時ごろ熱を測ると37.5℃、すりおりしたリンゴを数口食べたのみ。

お昼過ぎ、パナドールの効果が切れたのか体温が40℃まで上がる(!)。すりおりしリンゴを数口食べて、パナドール服用。

その後、小分けにぶどうや小さいおにぎりを食べる。

ちょっと早めに仕事切り上げる事が出来たので夕方帰宅。熱を測るとやはり40℃。パナドールで解熱しようと思っているうちに、「寒い」と言い出し鳥肌が立ち、ぶるぶる震えるように。

見た目にも症状が重くなったので病院へ連れて行くことに。経験上、近所のクリニックではパナドール飲ませて終わりになると思ったので、一番確実安心な処置をしてくれるKK Women’s and Children’s Hospitalへ急行🚙

社内で咳き込んで吐いてしまいました。

木曜日 – KKHにて

病院へ到着。すぐにB1階のChildren’s Emergencyへ。

正規の流れでは下の様になります。

Queue番号をもらい → 看護師さんによる診断(優先度を判断) → 支払い。通常は135ドル → 待合室で待って、お医者さんによる診察 → 処置、場合によって入院も → 薬もらって帰宅

発熱があったので、建物外でまずはARTを受けました。結果、陰性。それからQueue番号をもらって待ちます。待つ事20分ほどだったか。

Triageまで19分待ち。お医者さんに見てもらうまで104分待ち。

若い男性の看護師さん(か、研修医)に呼ばれました。上記の経過を説明。体温を測り、脈を診ると通常の倍以上に脈拍数が上がっており顔色も悪く、彼もやや焦る動き。その間にも嘔吐、ゲーが私にもかかったりして・・・。奥の方へ何か聞きに行って、「状態が良くないからすぐに処置しましょう」と言って奥の処置室へ行く事になりました。

同行していた息子はTriageの待合で待機。持たせていたタブレットを見せておく。たまに顔をのぞかせて不安そうに「どう?」と聞いてきます。兄なりに心配している様子。

処置室では看護師さんやら経験ありそうなお医者さんが出てきて、総勢7-8名で娘が横になるベッドを囲むという・・・

Kは看護師さんからこれまでの経緯を事情聴取。

私は女医さんから同じように聞かれた事に答える。

女医
女医

咳はいつから?

R
R

1週間くらい前からです

女医
女医

吐いた?

R
R

ここ来る途中と、ついさっきも

女医
女医

薬を最後に飲んだのは?

R
R

13:30ですね

女医
女医

イブプロフェン飲んだ?

R
R

パナドールだけっす

女医
女医

OK。血液検査してから、脱水症状があるので点滴します。アレルギーは?

R
R

無いです。お願いします。

女医
女医

ここで肺のレントゲンも撮りますからね。

R
R

はい。お願いします。

女医
女医

酸素吸入もしましょう。

R
R

はい。(シングリッシュで早口すぎる・・・)

と酸素マスクを娘につけるも、マスクのサイズが合っておらず鼻の辺りを痛がって断念。酸素のチューブを胸元にテープで貼り付けてフワフワ流してました。ここまでの会話は超早口で理解度60%程度。

点滴。針刺す時に泣いたので、私含めた大人3人がかりで娘を押さえつけ・・・可哀想です。この針から血を取って検査に回して、生理食塩水を点滴開始。と並行してパナドールかイブプロフェンの熱冷ましも服用。

続いて台車付きのレントゲン装置が到着。応急処置室のベッドに座らせて、その場でレントゲンを撮りました。ちょっとビックリ。肺炎じゃないかどうかを見ていた模様。撮影中は処置室の外で待ちます。

女医
女医

脱水症状があるので点滴続けましょう。

ただ脈が非常に速いので落ち着くまで様子見です。

この時点で娘の脈がMAX180位まで行っており、通常時の倍以上。これも脱水症状の一つだそうです。脈拍数のモニターをジーっと見てる間に、本当に少しずつですがジワジワ下がってきていたので少し安心。

続けて隣のベッドにはまた患者が運ばれてきて、そこへもチームで対応中。忙しすぎます。

女医
女医

点滴続けて、奥の観察室へ移動しましょう。少し落ち着いたら入院の手続きして、しばらく経過観察よ。

通常の診察室の奥にある観察室へベッドごと移動。ここで点滴を続けて様子見。私は入院という所が聞き取れず、様子見て回復したら家へ連れて帰れるのかなと思ってました・・・

Kは看護師さんに誘導されるままにお支払いの方へ。待合室出てすぐの下の写真のAdmissions、薬局の受付へ行きます。

看護師
看護師

名前は・・・○○ちゃんですね。入院の手続きは済みましたか?

R
R

え、あ、入院なんすか?

K
K

なんか入院の案内もらって、部屋を選んでって言われたけど

という事で夫婦揃ってイマイチの理解度ながら入院確定orz。

Kが病室を選ぶべくAdmissions受付へ戻ります。費用が高いのは過去の経験から知ってましたが、泊りの付き添いになる事もあり、個室を選択。

しばらく観察室で点滴を続け、一個目の点滴が終わったら次は糖分入りの点滴を続行。そして病室へ運ばれます。ここまではChildren’s Towerで処置を受けてましたが、病室はWomen’s Towerにありベッドで搬送。付き添います。

病室で、病棟の看護師さんと経過や家族構成、既往症など同じ問答をしてやっと一息。脈はまだまだ速かったものの徐々にですが下がってきていました。

病室の場所をKへ連絡。入院手続きを済ませて病室へ向かってきます。

K
K

3日間の入院で手続きになった。容体見て早まる事もあって、支払いは退院時だって。

K
K

12歳以上しか病室へ入れないから△△(息子)が下のゲートのとこでセキュリティの人と待ってる

娘の希望もありKが泊り番。なお規則上、大人一人しか泊り番はできません。病室へ入ってからのやり取りをKへ引継ぎ。息も絶え絶えな娘と点滴しながらのトイレの行き方も教わりました。

入院に必要な着替えやらを後でLINEで送ってもらう事にして私は息子と一旦帰宅。下のゲートで息子が座って待ってくれてました。セキュリティに「一旦帰って荷物を持ってまた戻ってくる」ことを告げて、私のIDを訪問者登録しておいてもらいました。

息子と一緒に車で爆走して帰宅。荷物をかばんに詰めて急いで、再び爆走。

息子はまたゲートで待機。私一人で病室へ。泊りの荷物をKへ託して、息子連れて帰宅。帰宅したのが22:00頃だったか、長い一日になりました。

金曜日-朝

朝、息子を学校へ送り出し、病院へ行く準備。入院の面会は朝10時からです。

病棟へ入るにはゲート前のキオスクでIDをスキャンしてバーコードを発行して、それを自動ゲートで読み取って入場、退出時はゲートでそのバーコードかIDのバーコードを読み取ればゲートが開く仕組み。

K
K

夜中30分~1時間おきにおしっこに起きるから○○も私も寝られなかった・・・

とかなりお疲れの様子。私と付き添いを交代してKは帰宅。

その後は、家から持ってきた絵本を読んだり、着せ替えブックで遊んだり、病室備え付けのタブレットで幼児用のゲームしたり、テレビでアニメを見たりして過ごします。このタブレットに一日の病室でのスケジュール(問診、食事等)も見られるようになっています。

ちょこちょこと検温、点滴の交換、問診、があり、既に脈は平常時にほぼ戻っていたのでバイタルメーターは取り外し。基本的には熱が高い時のパナドールの服用のみになります、点滴は継続。熱はまだ38℃前後。

おしっこ出たか?自分で食べて飲んで出来ているか?を聞かれたりします。おしっこは普通に出ており問題なし。飲み食いは後述↓

途中お医者さんがやってきて、「A型インフルエンザとアデノウイルスが検出されました。アデノウイルスは子供達には珍しくないので気にしないでください。もう少し様子見しましょう」との事。

インフルエンザによる高熱と分かり納得。

私もかなりヒマしたので、病室のソファで昼寝。

必見!病院食

特筆すべきは病院食。メニュー選べますが、写真は無いので想像を巡らせ色々と朝昼晩ジャンルを変えて頼んでみましたが・・・なかなか、脱水症状で点滴しながら食欲のない6歳児にはハードルが高かった。

1日目朝食。盛りだくさん過ぎ。パンケーキを1枚だけ食べた。
1日目昼食。昼からビーフシチュー、チーズ入りマッシュポテト。ほぼ食えず。
1日目夕食。バターチキン定食。食欲不振の6歳児なんですが・・・ 
二日目朝食。Teo Chew Porrige、想像してたPorrigeと違う。デカい具がゴロゴロ。ほぼ食えず。
二日目昼食。チーズ入りマッシュポテト再び。ソーセージもチーズイン。濃い・・・
二日目おやつ。シフォンケーキ!と思いきやパンダン入りで食えず。マイロも超熱々。
二日目夕食。チキンソテー定食。デカい。アイスクリームだけ食す。

という事で病院食にはほぼ手付かず、付き添いのKがほとんど食べたそうな。病状に合わせた食事は全くございません。娘は家から持ってきたおにぎりやゼリーを少しずつ食べて過ごしました。

多分、ケガでの入院とか食欲が変わりない子達にはボリューム満点で良い食事ではないかと。

金曜日-15:30

Kがやってきて、付き添い交代。私は息子が学校から帰って来るので帰宅。

K
K

ドクターからもう一日様子を見ましょう、って言われた。

Kの二泊目決定。家で息子と二人で夕食とって早めに寝ました。

土曜日

朝から私は息子のサッカーの試合に付き合ったり、Kと連絡を取り合い状況の確認。

K
K

退院はできそうって。17時までに退院すれば良いそうで、手続きだけしておくわ。

K
K

○○(娘)が「退屈だから帰りたい」ばっかり言う。

娘は定期的なパナドール服用となった様子。かなり退屈でご機嫌斜めだったみたい。

K
K

看護師さんに聞いたら、17時までにドクターが問診に来るからそこで最終判断するって。

その後、無事に問診でOKをもらい、無事に娘とK二人がタクシーで帰宅。やはり一日、問診とパナドール服用して過ごしたようです。

費用

さて気になる費用ですが、木曜日のAdmission時に概算金額はもらってました。最終的なお支払金額は

ジャン!

約42マンエン!!!幸い、私は日本企業の駐在員なので海外旅行保険で請求するんですが、安くない。概算聞いた時には、病室を相部屋にしてもそんなにすごい差は出てなかった。上見れば分かるように処置、検査、ケアの費用が大部分を占めるので。

木曜日21時頃に病室へ入ったのも1日にカウントか・・・という不満もありますが。

銀行残高にヒヤヒヤしながらKがカードで支払いしました。

過去の場合

実は我が家、KKへ救急で行ったのは5回目です。

1回目 – 娘(当時2歳前)が嘔吐止まらず急行。嘔吐による脱水症状でやはり入院。この時も確か2泊3日で3000ドル以上支払った記憶。

2回目 – 息子(当時4歳)が嘔吐止まらず急行。嘔吐による脱水症状があり、観察室で横になって少しずつ水分を取らせて2,3時間後に帰宅。これは上で書いたように定額で決まり。当時は確か130ドル、現在は135ドル。

3回目 – 娘(当時2~3歳)が咽頭炎で高熱&水分をとっても咳き込んで吐くが続き、受診。診察と水分を少しずつ取りながらの経過観察、薬の処方で帰宅。130ドル。

4回目 – 息子(去年)が学校で遊んでいる時に、花壇に頭をぶつけて耳の横がパックリ割れるケガ。近所のクリニックへ連れて行くも「縫う処置はGPでは出来ない」と言われ、近所の救急病院へ行くも、「待たなきゃいけないし、待っても結果処置できないかもしれない」という連れない対応の末、KKHへ。最初からKKHへ行っときゃ良かったと強く思った時です。
処置室で縫合も手早くやってもらって、塗り薬ももらって帰宅。これも定額135ドル。

まとめ

と言うように、ちょっと「ヤバい」と思った時は我が家ではKKH直行の一択です。どんな症状でも見てくれるし、断られたり、たらい回しにされる事はまずないし、どんな処置をしても150ドルという料金は非常に良心的。

何より、お医者さん、看護師さん、スタッフ皆が非常にテキパキと迷いなく動き手早い、安心して任せられるのが第一。そしてもちろん子供の扱いに非常に馴れているのも心強い所です。

もちろん、ちょっとした風邪や薬をもらいたいだけの様な時は近所のローカルクリニックで済ませたり、よくよく説明をしたい時に日系クリニックへ行ったりしています。KKHは、もしもの時の最後の砦と言う感じです。病院行けば分かりますが、次から次へと患者が訪れメチャクチャ忙しい病院です。軽い症状の子供を連れて行くのは控えた方がいいんじゃないかと思うくらい。

KKHには日本語を話せるスタッフは居ないので、英語でのコミュニケーションに不安が無ければ、子供のもしもの時には一番お勧めできる病院です。

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